福井郵便局臨時職員雇止め
郵便局で臨時雇いとして何度も任用を繰り返された職員が、実質的に常勤化しており雇止めや解雇は無効であると主張し、地位確認や損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告は、何度も契約更新を繰り返すうちに正職員になれるという期待や信頼(期待権)が生じており、理由のない雇止めは労働基準法や憲法に違反して無効であると主張した。また、違法な人事管理で期待を裏切られたとして損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(郵便局側)は、臨時雇いはあらかじめ期間が定められた日日雇用の行政処分であり、期間満了による当然退職であって解雇ではないと主張した。また、試験に合格せずに正職員になれる制度はなく、職員側の期待は法的保護に値しないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、臨時雇いの勤務関係は公法上の規制を受けるものであり、任用期間の満了により当然に退職すると判断した。反復継続されても正職員に自動的に転換するわけではなく、雇止めや解雇の法理は適用されないとした。また、人事管理上の不手際はあったが違法な損害賠償責任は生じないと判断した。
この事件だけの事情
国家公務員(現業郵政職員)の非常勤職員における「常勤化」や「雇止め」の法的性質が争点となった事例。
結論
被告(郵便局側)の言い分が全面的に認められ、原告の請求はすべて退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1988-10-19 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和59(ネ)144等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索