長崎生コンクリート賃金償還請求
会社から不当な転勤命令を拒否して働けなくなった従業員が、別の仕事で得た収入(中間収入)について、会社がすでに支払った給与の返還を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
会社側は、労働者に対して支払ったバックペイ(就労拒否期間中の給与相当額等の支払)の全額が不当利得にあたると主張し、その返還を求めて裁判を起こした。
訴えられた側(被告)の事情
労働者側は、転勤命令が不当労働行為(違法な人事権の行使)であるため就労拒否は正当であり、別の仕事で得た収入(中間収入)との相殺を主張し、会社側の全額返還請求に争った。
裁判所の判断
裁判所は、労働基準法(働く人の権利を守る法律)や民法の規定に基づき、使用者の責めに帰すべき事由により働けなかった期間に他の仕事で得た利益(中間収入)の償還範囲について、平均賃金の6割を超える部分や賞与等の賃金算定基礎から除外される部分などを考慮して算定した。
この事件だけの事情
中間収入の控除や利得償還の範囲について、労働基準法第26条の休業手当の規定を考慮して金額が制限された点。
結論
会社側の請求の一部が認められ、従業員は一部の金額を支払うことになった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1989-01-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和63(ネ)250等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索