近畿保安警備時間外賃金請求
学校の警備員として長時間働いた労働者らが、大阪府や国などに対し、未払いの時間外賃金や損害賠償を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
警備会社に雇われて学校の常駐警備員として働いた労働者らは、平日や休日を問わず長時間の過酷な労働を強いられたとして、実質的な使用者である大阪府に対し時間外賃金や不当利得の返還を求めるとともに、違法な労働基準法の適用除外許可を出した国に対して国家賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
大阪府は、警備会社との間に使用従属関係はなく賃金決定や人事権も持っていないと主張し、国は、労働者の業務は監視または断続的労働(手待時間が多い労働)に該当し許可処分は適法であり、仮に違法でも損害との間に因果関係はないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、大阪府と労働者らの間には指揮命令関係などの使用従属関係が認められないため、府に対する賃金請求や不当利得返還請求は認められないと判断した。また、国に対する国家賠償請求についても、警備会社の破産と許可処分との間に相当因果関係はないとして、労働者らの請求をすべて棄却した。
この事件だけの事情
警備会社が破産手続廃止により消滅しているという特殊な事情がある。
結論
原告(労働者ら)の請求はすべて棄却され、被告側の勝訴となりました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1989-02-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和53(ワ)2302 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索