高槻交通賃金請求
別組合のストライキによる出庫妨害で仕事ができなかったタクシー運転手らが、会社に対して働けなかった期間の賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、会社の業務命令に従って出勤し、いつでも仕事ができる状態を保っていたが、別の労働組合によるストライキやピケッティング(見張り行為)で営業車を出せなかった。そのため、民法上の規定に基づき、会社に賃金の全額を支払う義務があると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告会社は、原告らが別の労働組合のストライキに協力する意思で業務を放棄したものであり、就労の意思がなかったと主張した。また、会社側にはストライキを回避する義務や帰責事由(責任)はなく、賃金を支払う必要はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、原告らはピケットが解除されれば働く意思があったと認められるものの、労働契約上の義務である「乗客を乗せて輸送すること」を果たしていない以上、待機していただけでは賃金請求権は発生しないと判断した。また、会社側にストライキを引き起こした責任(帰責事由)は認められないとした。
この事件だけの事情
別組合のストライキに巻き込まれて出庫できなかった非参加組合員の賃金請求権および危険負担について判断した事例。
結論
原告らの請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1989-05-15 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和58(ワ)4989 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索