大阪フィルハーモニー交響楽団解雇
交響楽団のコントラバス奏者が、組合との協議を経ずに解雇されたのは無効だと主張し、労働者の地位確認や未払い賃金、損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告である楽団員は、就業規定や労働協約(労働組合との約束)に反する不当な解雇であり無効であると主張。雇用契約に基づく地位の確認や、月々の給与、違法な解雇による精神的苦痛に対する損害賠償などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である楽団側は、原告が競合する音楽事務所の取締役に就任し、演奏会の計画を妨害するなど重大な背信行為(裏切り行為)を行ったため解雇は正当であると主張。また、組合との間でも解雇について協議を尽くし終息したと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、労働協約で義務付けられている組合との「協議が整った」とは言えず、解雇の手続に違反して違法であると判断。さらに、原告の行為が重大な背信行為に当たるとまでは認められないため、解雇は無効であり、地位の確認と未払い賃金等の支払いを命じた。
この事件だけの事情
労働協約に定める「組合との協議」の解釈や、組合側が交渉を途中で終息させたことの法的効力が詳細に検討された点に特徴がある。
結論
原告(労働者)の請求が概ね認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1989-06-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和63(ワ)4694 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索