近畿保安警備時間外賃金請求
警備員らが、実質的な使用者である大阪府と違法な長時間労働を許可した国に対し、未払いの時間外割増賃金の支払いや損害賠償を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
警備員らは、大阪府は業務や労働条件を実質的に支配していたため使用者として賃金を支払うべきであり、また低額な委託契約で違法状態を放置したことは不当利得にあたると主張。さらに国に対しても、違法な長時間労働の許可処分により損害を受けたと訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
大阪府は、直接の雇用関係はなく、契約上の適法な業務発注であると主張。国は、労働実態は監視・断続的労働(労働が断続的であること)にあたり許可処分は適法であり、破産との因果関係もないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、大阪府と警備員らの間には直接の雇用関係や賃金支払義務を負うほどの支配従属関係はなく、委託契約も法律上の原因を欠く不当利得にはあたらないと判断。また、国の許可処分についても違法性は認められないとし、警備員らの請求をすべて退けた原判決を支持した。
結論
原告(控訴人ら)の請求はすべて棄却され、敗訴した。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1990-07-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成1(ネ)433 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索