クレジット債権管理組合退職金等請求
職場の横領事件をめぐり、会社側から関与を疑われて自宅待機や不当な転勤・出勤停止を命じられ、退職を余儀なくされた従業員らが、会社と関係者に損害賠償と退職金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、同僚の横領事件への関与を根拠なく疑われ、大人数の前で名誉を傷つけられたうえ、不当な自宅待機や転勤命令、出勤停止処分を次々と受けたため、精神的苦痛を受けて退職せざるを得なかったと主張し、慰謝料と旧規程に基づく退職金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告側は、多額の横領事件が発覚したため所内の従業員に事情を問いただしたのは自然であり、転勤や自宅待機命令は業務上の必要性に基づくものだったと主張。また退職は自己都合によるものであり、規程の変更も適法に行われたと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、被告側がさしたる根拠もなしに原告らを横領の共犯者扱いして名誉を毀損したこと、および嫌疑をかけたまま嫌がらせのように自宅待機や転勤・出勤停止を繰り返したことは、業務命令権の濫用であり違法であると判断した。これにより退職を余儀なくされた因果関係を認め、慰謝料と旧規程に基づく退職金および遅延損害金の支払いを命じた。
この事件だけの事情
退職金の適用に関して新旧規程の不利益変更の有効性が争われ、会社側の制定手続の立証不足から旧退職金規程が適用された。
結論
原告らの請求が大部分認められ、被告側に対して慰謝料および退職金の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1991-02-13 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和62(ワ)3334等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索