メガネの田中チェーン懲戒解雇
会社から懲戒解雇や諭旨解雇(自主退職を促す処分)を受けた従業員らが、処分は無効で雇用契約上の地位があることなどを求めて申し立てた仮処分事件。
訴えた側(原告)の事情
会社経営陣による会社分割や人事方針への反発から行った一連の行動は正当であり、会社側の報復として言い渡された懲戒処分は懲戒権(会社が従業員を罰する権利)の濫用にあたり無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
従業員らは会社経営を揺るがす重大な非違行為(規律違反)を行っており、処分理由に該当する行為は明白であると反論。また、従業員らは他所で就業しており仮処分を求める必要性もないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、過去の会社分割問題に伴う行為は一定の合理性や宥恕(許すこと)があったとしつつも、その後の社長復帰に対する抵抗として会社の売上減少を意図的に引き起こした背任行為や集団による業務妨害などは、会社の経営や秩序を著しく害する悪質なものと認定。従業員らの地位や関与の度合を総合し、懲戒解雇・諭旨解雇はいずれも有効であると判断した。
この事件だけの事情
会社分割を巡る経営権争いを発端として、多数の幹部従業員が組織的な反発や売上減少工作等を行ったという特殊な経営上の紛争背景を持つ。
結論
従業員ら(原告)側の申し立てはすべて却下された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1993-05-17 |
|---|---|
| 裁判所 | 広島地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和61(ヨ)155 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索