似てる裁判リサーチ

岩井金属工業解雇

民事その他

会社で労働組合を結成した従業員2名が、会社側から不当な解雇や嫌がらせを受けたとして、解雇の無効と賃金・賞与の支払いを求めた裁判。

訴えた側(原告)の事情

原告らは、労働組合を結成して活動を行ったところ、会社側から組合の解散を迫られ、組合掲示板の撤去や事務所の破壊などの嫌がらせを受けた挙句、正当な理由のない解雇(クビ)言い渡されたと主張。解雇は労働組合法に違反する不当労働行為であり無効であるとして、地位の確認と未払い賃金・賞与の支払いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

被告の会社側は、原告の一人が掲示板の移動命令に従わず社長との会話を秘密録音したこと、もう一人が集会で社長を怒鳴ったり工場内の機械を傷つけたり、無断でビラを貼ったり工場に不法侵入したことなどを理由に、就業規則に基づいて通常解雇(または懲戒解雇に準じる解雇)を行ったと主張。賞与の支給額の決定権は会社にあるとも反論した。

裁判所の判断

裁判所は、会社が主張する解雇理由は事実に基づかないか、正当な理由にならないと判断した。さらに、一連の対応が社長による組合嫌悪と組合潰し(不当労働行為)を目的として行われたものであることを重視。原告らに対する解雇は客観的に合理的な理由を欠き、解雇権の濫用(権利の乱用)および不当労働行為にあたり無効であると結論づけた。

この事件だけの事情

会社側が労働組合を敵視し、掲示板の撤去や事務所の破壊、脱退署名の強要など組織的な組合潰しを行った経緯が詳細に認定されている点が特徴的である。

結論

原告側の言い分が全面的に認められ、解雇が無効であることが確認された。

この裁判の情報

裁判年月日1993-08-30
裁判所大阪地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成3(ワ)4504
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索