清風会懲戒解雇
選挙で不正投票に関わって有罪判決を受けた従業員が、会社から懲戒解雇されたのは無効だと主張し、給与の仮払いや職場での地位を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、元理事長の強い指示に従わざるを得なかった特殊な事情があり、保釈後も同じ職場で働き続けたことから解雇権は放棄されたと主張。また、他の共犯者は処罰されていないことや、処分の理由が明確でないため解雇は無効であると訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員が公職選挙法違反の重い罪で有罪判決を受けたことや、会社の信用を傷つけたことが就業規則の懲戒解雇事由に当たると主張。解雇の時期が遅れたのは捜査や体制の混乱などのやむを得ない理由があったとして、解雇は正当であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、従業員が犯罪に及んだことは就業規則の解雇事由に当たるものの、元理事長の支配下で行われた側面があることや、他の共犯者が処分されていないことなどを考慮すると、最も重い懲戒解雇を選ぶのは重すぎて無効であると判断した。ただし、過去の給与の仮払いは認めず、将来分の給与の仮払いのみを認めた。
この事件だけの事情
元理事長の強い影響下で行われた投票偽造事件であり、共犯者との処分の不均衡が解雇無効の判断に大きな影響を与えた特殊な事例である。
結論
従業員側の主張が一部認められ、将来の給与の仮払いが言い渡された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1997-02-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 山形地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成8(ヨ)31 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索