幸銀行退職年金請求
会社が退職者に支払っていた退職年金の金額を一方的に減額したことに対し、元従業員らが従来の金額での支払いや未払分の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、退職金規定や合意、これまでの労使慣行(長年の慣習)に基づき、これまで受け取っていた額の退職年金を受け取る権利があるとして、減額された分の支払いや将来分の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、退職年金の上積み部分は恩恵的なもの(好意によるもの)であり、経営悪化や規定に基づく変更権限の行使として減額には合理的な理由と必要性があるため有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告ら主張の額を支給する個別の合意や労使慣行の存在は認めたものの、その中には会社都合などによる年金額改定の権限が前提として含まれていたと判断した。そして、近年の大幅な赤字など経営悪化を理由とした会社の減額措置には合理性や必要性があり、権利の濫用には当たらないとして、原告らの請求をいずれも棄却した。
この事件だけの事情
バブル崩壊後の大幅な赤字を背景とした退職年金減額の有効性と、これまでの支給実態における変更権限の有無が争点となった事例である。
結論
被告の会社の減額措置が有効と認められ、原告らの請求はすべて退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1998-04-13 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成8(ワ)6311等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索