全日本空輸解雇
労災で長期間休んだ客室乗務員が、復職時の訓練で不合格とされて解雇されたのは無効だと訴え、地位確認などを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
労災事故による休職から復職するため訓練を受けたが、会社から無理な退職強要や嫌がらせを受け、不当に解雇された。解雇は無効であり、精神的苦痛を受けたとして、地位確認や賃金の支払、慰謝料などを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
原告は復帰者訓練のテストで何度も不合格となり、客室乗務員としての必要な知識や能力が著しく不足している。通常業務の遂行が不可能であるため、就業規則に基づいて行った解雇は正当であり、退職強要もしていない。
裁判所の判断
裁判所は、筆記試験は合格しており、不十分だった実技や非常時の対応も基本的な能力があれば短期間で習得可能であるとして、解雇事由にあたるほどの著しい能力低下は認められないと判断した。したがって解雇は無効である。一方、長期間にわたる度重なる威圧的な面談や退職勧奨は、社会通念上許容される範囲を超えた違法な退職強要であると認め、会社に対して損害賠償の支払を命じた。
この事件だけの事情
労災休職からの復職をめぐるトラブルにおいて、解雇が無効とされただけでなく、会社側の執拗な退職強要自体が不法行為(違法な行為)と判断され、慰謝料等の支払いが命じられた点が特徴である。
結論
原告の請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1999-10-18 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成8(ワ)9953等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索