全日本空輸解雇
客室乗務員として働く従業員が、会社から復帰者訓練の不合格などを理由に解雇されたのは無効であると主張し、地位確認や賃金・一時金の支払いを求めたほか、会社側による退職強要や不法行為に対する損害賠償を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告である従業員は、十分な能力があるにもかかわらず会社から執拗な退職強要を受け、それを拒んだところ解雇されたと主張。解雇は無効であり、雇用契約上の地位があることの確認や、未払い賃金・一時金、さらに精神的損害に対する慰謝料などの支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である会社側は、従業員が復帰者訓練に三回不合格となり、緊急保安員としても客室乗務員としても通常の業務遂行が不可能な状態であったと主張。労働能力が著しく低下したこと等を理由とする解雇は有効であり、退職の強要もしていないとして、請求の棄却を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、就業規則所定の解雇事由に該当するとして解雇を有効と判断した原判決を変更し、一連の経緯から会社側が退職させる方針を固め復帰者訓練の評価を厳しくした疑いがあること等を指摘。会社の解雇は効力を認めず、従業員側の雇用契約上の地位を認め、未払い賃金や一時金、および不法行為に基づく損害賠償金の支払いを命じた。
この事件だけの事情
従業員の復帰者訓練への不合格を理由とした解雇の有効性と、それに至るまでの会社側による退職勧奨の違法性(不法行為責任)が争点となった事案である。
結論
従業員側の請求が一部認められ、解雇の無効や賃金・一時金の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2001-03-14 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成11(ネ)3716 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索