香川県農業協同組合懲戒解雇
労働組合の活動として長期間職場を離れていた従業員に対し、会社が懲戒解雇(ちょうかいかいこ・重い処分として仕事を免じること)を行ったことについて、その解雇が有効かどうかが争われた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(労働者側)は、組合活動として専従(せんじゅう・通常の業務を離れて労働組合の活動に専念すること)や時間内組合活動が認められていたため解雇事由(かいこじゆう・解雇の理由となる事実)はなく、会社側の解雇は権利の濫用(らんよう・権限の行き過ぎ)であり、不当労働行為(ふとうろうどうこうい・労働組合の正当な活動を理由とした不利益な扱い)にあたると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社側)は、在籍専従協定(ざいせきせんじゅうきょうてい・会社に籍を置いたまま組合活動を認める合意)や時間内合意は理事会の承認がなく無効であり、原告が長期間業務を行わずに給与を受領し会社に損害を与えたことは就業規則(しゅうぎょうきさく・職場のルール)の懲戒事由に該当し、解雇は適法であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、専従協定や時間内合意は理事会の承認がなければ効力が生じないと判断した。そのため、原告が業務に従事せず給与を受領した行為は背任的行為への加担にあたり、懲戒解雇事由に該当すると認定した。さらに、原告の地位や損害の大きさを考慮すると、懲戒解雇の選択が裁量の範囲を超えて違法とはいえないとして、解雇を有効と判断した。
この事件だけの事情
組合側と会社側の幹部間で行われた合意について、本来必要な理事会の承認を欠いていた点や、長期間にわたるいわゆる「ヤミ専従(非公式の専従)」による巨額の損害発生が判断の前提となった。
結論
被告(会社側)の言い分が通りました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2001-09-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 高松地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成12(ワ)214 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索