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九州運送賃金規程変更

民事被告勝訴

労働基準法の改正による週40時間労働制への移行に伴い、会社が従業員の同意なく基本給などを減額した賃金規程の改定を行ったことについて、従業員側が無効を主張して差額賃金の支払いや基本給の確認を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

従業員側は、基本給の減額は労働条件の不利益変更(労働者に不利な条件への変更)であり労働協約(労使間の取り決め)にも反すると主張。年間労働日数が減ったからといって月給制の基本給を減らすことは許されず、賃金の差額や従来の基本給であることの確認を求めた。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、週40時間労働制の導入に伴う労働時間の短縮に見合った賃金の減額であり、赤字経営が続く中で会社存続のための高度の必要性や合理性があったと主張。時間単価は上昇しており、不利益変更禁止の原則には抵触せず適法であると反論した。

裁判所の判断

裁判所は、本件の賃金規程の改定は労働条件の不利益変更に当たるが、当時の会社は深刻な赤字経営であり、週40時間労働制の導入に伴う労務費の上昇を吸収する余裕がなかったことを認定。減額の程度や労使間の交渉経緯なども考慮し、会社側には高度の必要性と合理性があったとして、従業員側の請求をいずれも棄却した。

この事件だけの事情

週40時間労働制の導入に伴う賃金削減の合理性と、労働条件の不利益変更法理の適用が争点となった。労働協約違反の主張は退けられたが、不利益変更には当たるとされ、その有効性(高度の必要性と合理性)が詳細に検討された。

結論

会社側の言い分が通り、原告らの請求はすべて棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日2001-10-01
裁判所大分地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成11(ワ)336等
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索