日本ヒルトン雇止め
ホテルで働く配膳人が、労働条件の引き下げに反対しつつ就労を承諾したところ、解雇や雇止めをされたため、労働者の地位確認や賃金の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、ホテルと期間の定めのない労働契約を結んでいる、あるいは長年の更新で実質的に同様の状態であり、会社からの賃金カットなどの不利益変更を争いつつ就労する意思を示したにもかかわらず解雇されたのは無効であると主張し、地位確認や賃金等を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、ホテルの業務量に応じて日々雇用契約を結んでおり、深刻な経営難から労働条件の変更(引き下げ)を求め、ほとんどの従業員が同意したものの、原告らが同意しなかったため新規の契約をしなかっただけであり、解雇ではなく適法な雇止めであると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告らと会社の契約は日々雇用契約の更新にあたるとしつつも、長期間の勤務実態から雇用の継続が期待できるとして、客観的に合理的な理由のない雇止めは許されないと判断した。経営悪化に伴う労働条件の変更自体には合理性を認めたが、その変更に争う権利を留保して就労を承諾した原告らに対する雇止めには合理的な理由がないため違法であるとし、地位確認と一部の賃金請求を認めた。
この事件だけの事情
労働条件の不利益変更を争う権利を留保しつつ承諾した労働者に対する雇止めが争点となった事案である。
結論
原告らの請求が一部認められ、地位確認と過去の賃金の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2002-03-11 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成11(ワ)29076等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索