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日本工業新聞社懲戒解雇

民事原告勝訴認められた金額 1,629万円

会社から遠い支局への異動を命じられた従業員が、新しい労働組合を作って異動や団交を求め、業務命令を拒否して懲戒解雇されたため、解雇の無効などを求めて会社を訴えた事件。

訴えた側(原告)の事情

会社は、経営合理化の一環として従業員を千葉支局長に任命した。しかし、従業員は通勤困難などを理由に異動を拒み、業務命令を次々と無視して支局長としての管理業務や記事の出稿を行わず、会社の経営立直策である展示会への参加要請にも従わなかった。そのため、就業規則に基づき懲戒解雇(重い処分としてのクビ)を有効に行ったと主張した。

訴えられた側(被告)の事情

従業員は、自宅から遠い支局への異動内示に納得できず、撤回を求めて労働組合を結成し団体交渉を求めた。しかし、赴任後も多忙な取材活動を行っており、会社から出稿要請されたテーマは実体にそぐわないとして再検討を求めたものであり、解雇は不当労働行為(労働組合活動を理由とする不利益な扱い)にあたり、懲戒権の濫用で無効であると主張した。

裁判所の判断

裁判所は、従業員が半年以上にわたり支局長としての管理業務や最低限の取材・記事出稿すら行わず、会社の社長からの業務指示にも耳を傾けなかった姿勢を重視した。この行為は会社の従業員として行うべき最低限の業務を放棄したものであり、就業規則の解雇事由に該当し、懲戒解雇には客観的に合理的な理由があり社会通念上相当であると判断した。労働組合活動を理由とする解雇とも認められないとした。

この事件だけの事情

従業員側が会社から過去の仮執行に基づき受け取っていた未払賃金等の返還と損害賠償の請求が会社側からなされ、それが認められた。

結論

会社の言い分が全面的に認められ、従業員の請求は棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日2003-02-25
裁判所東京高等裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成14(ネ)3573等
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索