一橋出版賃金請求
定年延長に伴い会社側が58歳以上の従業員の賃金を下げたことについて、労働者が賃金の減額は無効であると主張し、減額された給与や退職金の差額の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告(従業員)側は、期間の定めのない雇用契約において、定年が延長されても従前の賃金を受け取る権利(既得権)があるため、個別の合意や就業規則の変更のない一方的な賃金カットは無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)側は、高齢化社会への対応や人件費の負担軽減のため、雇用条件決定権に基づいて58歳以降の基本給を減額したものであり、労働組合との合意(労働協約)もあるため有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、労働者の同意を得ずに一方的に賃金を減額することはできないと判断した。また、会社側が主張する労働組合との合意(労働協約)についても、組合側が減額を了承したとは認められないとし、減額は無効であると結論づけた。
この事件だけの事情
定年延長に伴う賃金引き下げ(不利益変更)の有効性と、労使間の合意の有無が主な争点となった。
結論
原告の請求がすべて認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2003-04-21 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成14(ワ)15729 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索