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兼松男女賃金差別

民事被告勝訴

総合商社で働く女性社員らが、男性社員との間の賃金格差や定年延長に伴う賃金引き下げは違法な男女差別であると主張し、差額賃金の支払いや一般職の地位確認などを求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

女性社員らは、採用以来、業務内容に大きな違いがないにもかかわらず男性社員と異なる低い賃金体系を適用されたのは違法な男女差別であると主張。また、55歳以降の賃金カットや手当の廃止も無効であるとして、一般職としての地位確認や、男性社員との差額分の賃金および損害賠償などの支払いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、業務の種類や転勤の有無など仕事内容の違いに応じて社員層を区分しており、賃金格差はこれに基づいた合理的なものであると主張。また、定年延長に伴う給与の見直しや人事制度の改定は、労働組合との十分な協議や合意を経て行われたものであり、違法ではないと反論した。

裁判所の判断

裁判所は、入社時のコース別採用や処遇には当時一定の合理性が認められ、会社側の賃金体系が直ちに違法な女性差別にあたるとは言えないと判断。また、定年延長や新たな人事制度に伴う賃金の見直しについても、労働組合との合意や経営上の必要性などから合理性があり、無効とはいえないとして、原告らの請求をいずれも棄却した。

この事件だけの事情

旧兼松および江商の合併経緯、昭和60年の職掌別人事制度や平成元年の定年延長、平成9年の新人事制度導入といった長期にわたる人事制度の変遷が争点となった。

結論

原告らの請求はすべて棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日2003-11-05
裁判所東京地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成7(ワ)18760
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索