青梅市職員割増賃金請求
夜間や休日の宿日直業務(見守りや電話対応などを行う仕事)の担当者が、仮眠時間中も仕事から離れられず労働時間にあたるとして、国や自治体などの使用者に対し、未払いとなっていた時間外や深夜の割増賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告は、仮眠時間や休憩時間中であっても宿日直室からの外出が禁止され、電話対応や警報の確認、巡回などの仕事に備える義務があったため、完全に自由な時間ではなく、法律上の「労働時間」にあたると主張。したがって、これまで支払われてこなかった時間外や深夜の割増賃金を支払うよう求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告側は、仮眠時間中は定例的な業務がほとんどなく、実際に作業を行う必要性も皆無に等しいため、いわゆる「手待ち時間(指示があればすぐに動くが、実際には仕事をしていない時間)」にもあたらないと主張。また、地方公務員法上の職務専念義務も負っておらず、宿日直手当も支給済みであるため、割増賃金を支払う必要はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、仮眠時間中であっても宿日直室からの離れられない場所的拘束があり、いつ起こるか分からない事態に備える義務があったことから、労働からの解放が保障されているとはいえず、労働時間にあたると判断した。ただし、既に支給されていた宿日直手当の存在などを考慮し、請求の一部を認めることとした。
この事件だけの事情
仮眠時間中の「労働時間性」が争点となり、宿日直手当が支給されていた場合の未払い賃金の算定方法が詳細に検討された事案である。
結論
原告の請求が一部認められ、使用者は未払いの割増賃金を支払うことになった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2004-06-28 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成14(ワ)2047 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索