金沢工事事務所退職取消訴訟移送申立事件
職員の辞職承認をめぐり、訴訟を起こす裁判所の場所(管轄)がどこになるかが争われた事件です。
訴えた側(原告)の事情
原告は、退職の辞令を出した本庁の所在地を管轄する裁判所だけがこの訴訟を扱うことができるとして、地方の工事事務所が関わったとしてそこで裁判ができるとした原決定の取り消しを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
被告側は、地方の工事事務所が退職の意思確認や意見具申などを行っており、「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当するため、その所在地を管轄する裁判所でも訴えを提起できると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、地方の工事事務所が退職願の開封や本人への真意確認、翻意を促す説得などの調査を行い、その意見を元に本庁が承認を与えたという経緯を重視しました。これにより、同事務所は処分の成立に関与した「事案の処理に当たった下級行政機関」に当たると判断し、その所在地の裁判所にも管轄権があると結論付けました。
結論
被告(国側)の言い分が認められ、抗告は棄却されました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1974-01-18 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 昭和48(行ス)2 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索