代表役員の地位確認請求事件
宗教法人の代表役員(総長)の選任方法をめぐり、統理による指名だけで就任したと主張する原告が、役員会の議決が必要だとする被告を相手取り、地位の確認を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告は、神社本庁の庁規(規則)にある「役員会の議を経て」という文言は、単に話し合いをすればよく、統理が次期総長を指名すること自体は法的に拘束されないと主張。さらに、令和4年5月に統理から指名を受けたことで、代表役員に就任したと訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
被告は、本件条項における「議を経て」とは、役員会の過半数による議決と、その内容に沿った統理の指名が必要であるという意味だと主張。原告は役員会で次期総長に選ばれておらず、過去の経緯やガバナンス構造からも原告の主張は成り立たないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、庁規や関連規程における「議を経て」という文言が、単なる議論ではなく、決定のための手続として議決を行うことを意味すると解釈。さらに、現行庁規の機関の権限と責任の分配を踏まえ、総長の選任には役員会の議決による決定とそれに基づく指名が必要不可欠であると判断した。その結果、役員会で選ばれていない原告は総長に就任していないとして、原告の請求を棄却した。
この事件だけの事情
神社本庁の最高位である「統理」と、法人の代表権を持つ「総長」および役員会との権限分配や、過去の総長選任の経緯が解釈の争点となった。
結論
被告の言い分が通り、原告の請求は棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2022-12-22 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 令和4(ワ)19636 |
| 分野 | 会社 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索