準強制わいせつ被告事件
外科医である被告人が、手術後の診察と誤信して抵抗できない状態にあった女性患者に対し、病室でわいせつな行為をしたとされる準強制わいせつ事件です。
訴えた側(検察官)の事情
検察側は、被害女性の証言は具体的で迫真性があり、メッセージの内容とも一致して信用できると主張しました。また、アミラーゼ鑑定やDNA型鑑定の結果も被害女性の証言を強く裏付けていると主張しました。
訴えられた側(被告人)の事情
被告人側は、被害女性は麻酔から覚める際のせん妄(幻覚などを見る状態)による幻覚を体験していた可能性が高く、証言は信用できないと主張しました。また、DNA鑑定などの科学的証拠についても信用性に疑問があると争いました。
裁判所の判断
最高裁判所は、一審と二審で判断が分かれたDNAの定量検査の信頼性について、検査方法に不明確な点が残っているにもかかわらず、十分に審理を尽くさずに有罪とした二審の判断には「審理不尽(十分に調べられていないこと)の違法」があると指摘しました。そのため、二審の判決を破棄し、事件を東京高等裁判所に差し戻しました。
この事件だけの事情
手術後の患者がせん妄状態にあったか否か、および体液から検出されたDNAの定量検査の信頼性が裁判の最大の争点となりました。
結論
最高裁判所は二審の判決を破棄し、裁判をやり直すために高等裁判所へ差し戻しました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2022-02-18 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 刑事の裁判 |
| 事件番号 | 令和2(あ)1026 |
| 分野 | 不同意わいせつ |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索