退職慰労金請求
会社の創業者で元代表取締役が、退任後の退職慰労金(退職金)の支払いを求めたほか、社長の不当な判断で金額を減らされたとして損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(元代表取締役)は、会社の発展に多大な貢献をしたため、退職慰労金に最高限度の功労加算がされるべきであり、それをしなかったのは社長の悪意による不法行為(違法な行為)であると主張。また、非常勤としての報酬も不当に減額されており、それに基づいた退職慰労金の差額も損害であるとして支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)は、元代表取締役と会社の子会社の間で相殺(借金とプラマイゼロにすること)すべき債権が存在すると主張。また、退職慰労金の功労加算は会社の裁量であり、経営能力への疑問や会社の私物化などの減殺(マイナス)事由があったため加算しなかったことに違法性はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、子会社の債権に関する主張は認められないため、退職慰労金の基本額の支払義務があると判断した。また、功労加算をしなかった点については裁量の範囲内として不法行為は成立しないとしたが、非常勤の報酬を不当に減額したうえで退職慰労金を計算した点は違法であり、その差額分の損害賠償請求は認められると判断した。
この事件だけの事情
退職慰労金の功労加算の不支給は違法と認められなかったが、報酬減額を前提に計算された退職金の差額について不法行為に基づく損害賠償が認められた点に特徴がある。
結論
原告の請求が一部認められ、会社側は退職慰労金と損害賠償金の支払いを命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2002-01-17 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成11(ワ)4093 |
| 分野 | 会社 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索