建物明渡、地位確認
宗教法人が建物の所有権に基づいて明渡しを求めた訴えにつき、教義の判断を伴い裁判所の法律上の争訟に当たらないとして却下された事例。
訴えた側(原告)の事情
宗教法人が、建物の所有権に基づき、被上告人(被告)に対してその明渡しを求めた。原告側の代表者である管長が懲戒処分を行ったことが発端となっている。
訴えられた側(被告)の事情
原告から建物の明渡しを求められた被告側は、訴えの却下などを求めて争ったものとみられる。
裁判所の判断
裁判所は、管長の地位にあるか否かを判断するためには宗教における血脈相承(血統や教えの継承)の意義やその有無を審理判断する必要があり、それは教義ないし信仰の内容に立ち入ることを意味すると指摘。したがって、実質において裁判所の審査対象となる「法律上的な争訟」には当たらないとして、訴えを却下した原審の判断を正当として是認した。
この事件だけの事情
宗教団体の内部における教義や信仰に関する事項について、裁判所が判断を行わないとした最高裁判例を踏襲した事案である。
結論
原告(上告人)の訴えを却下した原審の判断が維持され、上告が棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1993-09-10 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成2(オ)570 |
| 分野 | 不動産 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索