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地位確認等請求事件

民事その他

沖縄の林野(通称・杣山)に関する入会権(共同利用する権利)について、女性孫に対する資格制限が男女差別として無効であるか、また原告らが正会員として認められるべきかが争われた事件。

訴えた側(原告)の事情

原告らは、入会権の資格を原則として男子孫に限定し、部落民以外の男性と婚姻した女子孫の資格を認めないとする慣習は、公序良俗(公の秩序と善良の風俗)や憲法の平等原則に反して無効であると主張し、正会員であることの確認と補償金の支払いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

被告(入会団体)側は、入会権は長年にわたる地域の慣習に根ざしたものであり、家の代表者や男子孫に限定する資格要件には合理性があり公序良俗に反しないとして、原告らの請求の棄却を求めた。

裁判所の判断

裁判所は、世帯主であることに限定する要件は入会団体の統制や平等性の観点から合理的であるとした。しかし、女子であることを理由に男子孫と差別する「男子孫要件」は、性別による不合理な差別にあたり民法90条に反して無効であると判断した。その上で、夫の死亡により世帯主となった原告X1らについては、入会手続きをしていないことを理由に会員の地位を否定することは信義則上許されないとして、審理をやり直すため高裁へ差し戻した。

この事件だけの事情

第二次世界大戦後に林野が米軍用地として使用され、その賃料が補償金として分配されているという特殊な事情がある。

結論

原告の一部勝訴(原判決の一部破棄・差し戻し)。

この裁判の情報

裁判年月日2006-03-17
裁判所最高裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成16(受)1968
分野不動産

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索